環境・エネルギー

木材の長寿命化を図る加工技術を活用した、間伐材・倒木の「地産地消モデル」の検証

株式会社中村工業

プロジェクトチーム

  • 株式会社中村工業
  • 株式会社泉化工
  • 一般社団法人kitokito

背景

都内の総倒木本数は年平均445本、点検による伐採は年平均2008本にも上り、森林の多い多摩地域では間伐材や倒木懸念のある樹木が多くあることが予想されます。 また、屋外で使用される木材製品について、雨風や紫外線、害虫による腐食が問題となっており、公園設備等を管理する自治体では、腐食した木材の交換に手間とコストが掛かります。

取り組み内容

多摩地域内の間伐材及び倒木懸念のある樹木を、自治体が希望する形状(樹名札、ベンチ等)に加工します。さらに独自の技術により、耐久性、耐候性、耐摩耗性を高めた加工製品として公園等の屋外スペースに施工を行います。 多摩地域内でこれらの木材の地産地消サービスを提供し、間伐材等の利活用が促進されるか、自治体職員の管理負担が軽減されるか、といった点について検証を行います。

プロジェクトの取り組みの結果

腐らない木;R.P.Lumber(以下RPL) 」加工技術のコンセプトや管理コスト・工数等の削減効果などが、森林循環としての地域産材の価値を高められると想定し、自治体や民間企業へニーズ確認を行いました。
その結果、自治体では、本検証期間を通じて設置していた屋外の植物プランターにおいて、通常半年程度で劣化していたものが、目に見えた黒ずみや痛みなどが発生せず、訪れた市民からも劣化せずに見ていて気持ちいいと好印象をいただき、維持管理コスト抑制への期待も確認できました。また、出展した展示会において、RPL加工技術の耐候性や耐腐性に民間企業からの高い関心も確認され、
本取組に対して、自治体、企業、消費者それぞれで総じて相応のニーズを確認できました。今後は製品・サービスの更なる改善を図り、社会実装の実現を目指します。

会社情報

会社名 株式会社中村工業
設立 2014年12月
本社所在地 東京都八王子市西寺方町363-1
ウェブサイト https://www.tesuri-nakamura.com/
事業内容 握りやすく、滑りにくい手すり等の製造を通じてお客様の人生に長く寄り添える場所の創生やアイデアを提案しています。