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コミュニティレポート

【令和6年度プロジェクト創出ワークショップ】第1回リバースピッチ【健康・医療特集】開催報告

 地域課題解決に繋がる事業開発を促進させることを目的に、企業や自治体等が解決したい課題を発信し、その解決策を募るリバースピッチを開催いたしました。

 第1回リバースピッチでは、多摩ニュータウンなどをはじめ居住者の高齢化が進行する多摩地域において関心の高い「健康・医療」をテーマに、企業・自治体4者が共創案実現に向けたピッチを行いました。

 この報告では、当日のイベントの様子や参加者の皆様からのご意見を紹介します。

本事業のご説明

 事務局より本事業の全体像及び今年度の取組についてご説明しました。

 事業の一つの柱である多摩イノベーションコミュニティで今年度取り組んでいるイベントとして、3種類のワークショップについてご紹介しました。そのうちのひとつで、今回開催する「プロジェクト創出ワークショップ(リバースピッチ)」では、地域課題解決に取り組む大企業や自治体等が抱えている課題やニーズについてご紹介いただき、マーケットイン型のプロジェクト創出に繋げることを目的としています。

 次に、ワークショップ等を通じて整理したビジネスアイデアの具現化に寄与する「ビジネスアイデア具現化支援」についてご説明しました。本取組では、多摩地域の課題解決に向けたビジネスアイデアを募集し、審査・選定後にビジネスアイデアの具現化に向けた個別支援、費用支援を実施します。

概観・共創事例のご説明

 次に、事務局より第1回リバースピッチのテーマである「健康・医療」に関する概観・共創事例についてご説明しました。

 少子高齢化及び人口減少により、今後社会保障費の増加や医療体制のひっ迫が懸念される中、健康寿命の延伸に寄与する取り組みが求められています。こうした状況は多摩地域においても同様であり、医療・健康領域において多摩地域の企業も多様な取り組みを進めてきました。さらに、予防医療や医療現場のDX化が加速しており、蓄積した多様なデータの利活用や個人ニーズに対応可能な包括システムの構築が今後重要になってきます。

 「健康・医療」分野での共創事例として、リーディングプロジェクトの選定企業である株式会社OUIと株式会社Kids Publicを紹介しました。株式会社OUIは眼科医療機器を活用し、地域の医療機関と連携し、眼疾患の早期スクリーニングを推進しています。株式会社Kids Publicは、スマートフォンを活用したオンライン医療相談サービスをもとに、自治体と連携することで域内の住民の子育てサポートを推進しています。

リバースピッチ

 登壇4者より、各者の紹介と共創ニーズ、共創パートナーについてのご説明をいただいたのち、参加者からの質疑応答を行いました。

 当日のピッチの様子はこちら

  • 株式会社KMSI(Kitahara Medical Strategies International)
    「『医療のチカラであなたのやりたいをできるに変える』医療・健康・生活に関わる総合サポート事業」

 多摩地域において北原国際病院等の病院運営を行う北原グループに属する株式会社KMSI(Kitahara Medical Strategies International)では、「医療、健康、生活に係る事業」のひとつとして、企業・従業員の「健康・ウェルビーイング」サポートの取組を開始しています。

 従業員に対するヘルスケアの取組が求められている一方で、潜在的リスクへの対応が不足している現状があり、「検診・従業員データを基にしたtoB向け早期スクリーニング」の体制構築、「潜在的不調者スクリーニング(予兆検知)」、「病院診療以外の運動・アクティビティ等の体験を通じた自立支援」の取組を進めています。今回、これらの取組の推進に向けて、データに基づく健康リスク分析や画像解析等による不調予兆の検知、自立支援プログラムの開発で共創いただける企業を募集しています。

  • 三鷹市福祉Laboどんぐり山(社会福祉法人三鷹市社会福祉事業団)
    「『高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会の実現』につながる研究・開発について協働できる企業を募集しています」

 三鷹市福祉Laboどんぐり山は、在宅生活を望む高齢者とその介護を担う家族、市内介護事業者等を支援する「在宅医療・介護の推進拠点」として、令和5年12月にオープンした施設です。企業・大学等との協働研究事業や介護人財の育成事業に加え、在宅生活を想定したトレーニングを行うショートステイ事業などに取り組んでいます。

 企業のみなさまとの協働研究にあたっては、実証・実践の場としてのショートステイ施設のほか、レンタルオフィスや会議室などの場の提供、介護・医療に従事する専門職や地域に暮らす高齢者・家族介護者への周知や橋渡しなど、三鷹市内のさまざまな地域資源を提供可能です。

 在宅医療・介護の分野で、新たな技術やサービス・製品開発に取り組む上で、実証のためのフィールドを必要としている企業の方は、三鷹市福祉Laboどんぐり山との協働をご検討ください。

  • JSR株式会社
    デジタル技術を活用した予防・個別化医療サービスで健康寿命延伸に貢献」

 JSR株式会社は持続的な社会の発展に必要不可欠な先進的な素材、およびソリューションを提供する会社です。高度な高分子技術とグローバルな人的パワーを結集し、半導体やディスプレイ製造、バイオ医薬品の分野に貢献しています。

 今回、7日間連続で記録可能な世界最薄・最軽量クラスのホルター心電計”Heartnote®”の活用に関する共創パートナーを募集します。”Heartnote®”は、コードレス型のため装着抵抗が少なく、防水設計のためシャワーや半身浴が可能です。現在、循環器疾患と睡眠障害向けに健診施設での自由診療サービスを開始しています。また、過去には自治体連携事業として大分県内の自治体と連携し、心房細動の早期検知の実証事業を展開しました。

 JSR株式会社では、既存の取組について「他地域への展開」「企業への展開」「スクリーニング手法の確立」を推進するための共創パートナーを募集しています。また、心疾患・睡眠疾患・精神疾患という相関し合う疾患領域で包括的なサービス構築を行う上でのパートナーを募集しています。

  • 八王子市 福祉政策課
    「人とひと、人と地域の”つながり”で健やかな暮らしを支えるまちづくりを推進」

 八王子市福祉政策課では、孤独・社会的孤立という課題に対して、「つながり」による地域内の健康・福祉の増進を目指しています。人とひと・地域との「つながり」が少なくなることで深刻化する健康や生活課題のリスク、また地域福祉の担い手減少という課題もあります。「つながり」による健康・福祉コミュニティとして、地域住民と医療・福祉関係者が気軽に情報交換できるコミュニティ、産前・産後ママの心身ケアを目的としたコミュニティ、上京して地域と関わりが少ない大学生に向けたコミュニティ、ひとり暮らしの高齢者が集まる介護予防のコミュニティがあることで、より健康福祉の増進につながると考えています。

 そこで、八王子市では健康増進につながる地域コミュニティの形成を活性化させる中間支援を企画しています。様々なコミュニティ創出の企画・運営・管理を行い、地域コミュニティ形成に向けて共に歩んでいただける共創パートナーを募集しています。

交流会

 最後に、登壇者と参加者、また参加者同士による交流会を実施しました。登壇した4者ごとにブースを設置し、参加者が登壇者に対して自社のソリューションの紹介や今後の共創に向けた具体的な議論が交わされました。

 また、参加者の方々はホワイトボードに貼られた、名刺と事業内容を記載したコメントカードを参考に、関心がある他の参加者と名刺交換や自社の紹介等、各々交流され、大きな盛り上がりを見せました。

参加者の意見

ご参加いただいた方の声を一部ご紹介いたします。

・いつもは自社に近い業務領域に近い分野のイベントにばかり参加していましたが、今回の『健康・医療』に関するテーマもとても興味深く、他分野に参加する意味を見出せました。(中小企業)

・普段、病院や自治体の方々とお話する機会がないため、このようなイベントにて意見交換できたことは大変よかったです。今後も参加したいと思っています。(スタートアップ)

・今後もイベントに参加して、自社の事業に活用していきたいです。(スタートアップ)

多くの方にご満足いただけるイベントとなりました。

本年度も多数のイベントを開催していきますので、ご関心のある方は是非ご入会ください!

今後のイベントスケジュール
https://tama-innovation-ecosystem.jp/event/workshop-2024/3106/

コミュニティの入会概要と申し込みページ
https://tama-innovation-ecosystem.jp/community/

当コミュニティの詳細や最新のイベント情報は
下記ページよりご確認ください