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コミュニティレポート

【令和7年度第1回技術支援ワークショップ】~製品開発上の技術的課題を整理し、解決の糸口を見つける~開催レポート

 令和7年度多摩イノベーションコミュニティにおける、第1回目の技術支援ワークショップ「~製品開発上の技術的課題を整理し、解決の糸口を見つける~」を5月21日(水)にオープンイノベーションフィールド多摩国分寺館にて開催いたしました。
 本ワークショップは、新たなビジネスアイデアやプロジェクト創出を阻害する技術課題を整理し、解決の糸口を見つけることを目的として、初めて開催しました。
 当日は、新たな製品開発に取り組んだ2社に登壇いただき、パネルディスカッション形式で事例紹介を行ったほか、自社課題の深掘りを促すグループワークを実施しました。さらに、プログラム後の交流会では参加者同士の活発な名刺交換や情報交換が行われました。

この報告では、当日の様子を紹介します。

【トークセッション】 新たな価値を創造するための技術の活かし方

 トークセッションでは、アドフォクス株式会社 代表取締役 成沢崇志氏と福永紙工株式会社 代表取締役 山田明良氏をパネリストにお迎えし、技術を起点とした新製品開発や異分野参入の事例についてパネルディスカッション形式でご紹介いただきました。

アドフォクス株式会社

 成沢氏からは、長年蓄積してきた音響技術を基盤とした集音器開発について、音質向上とデザイン性を両立させた新製品「ヒアモアCiel」の開発経緯をご紹介いただきました。アドフォクス株式会社では従来、音質面では高い評価を得ていたものの、外観デザインに課題を抱えていました。東京都中小企業振興公社の「事業化チャレンジ道場-ものづくりイノベーション企業創出道場-」への参加を転機として、音質だけでなく、デザインも満足度の高い新製品の開発に成功し、東京都中小企業振興公社の「中小企業ニューマーケット開拓支援事業」の対象製品として認定されました。

福永紙工株式会社

 山田氏からは、紙加工技術を核とした多彩なデザインプロジェクトについて、デザイナーとの協働により生み出された「空気の器」や「テラダモケイ」などの製品を例に、プロジェクトの発端から推進方法、遭遇した困難とその解決策まで詳細にお話しいただきました。福永紙工株式会社は2006年以降、多分野のクリエイターとの協働を通じて、自社の製造技術と設計力を融合させたオリジナル製品の企画開発から販売まで一貫して手がけています。特筆すべきは「空気の器」で、トラフ建築設計事務所との共同開発により2010年に発表されて以来、継続的にシリーズ展開やアーティスト・企業とのコラボレーションを実現し、2012年にはドイツの権威あるデザイン賞「Red Dot Design Awards 2012 : Best of the Best」を受賞するという快挙を成し遂げました。

 パネルディスカッションにおいては、製品開発の契機となった要因、具体的な推進手法、プロジェクト進行中に直面した障壁とその克服方法、効果的に活用した各種支援制度などについて、登壇者間で活発な意見交換が行われました。続く質疑応答セッションでは、「製造業×デザイン」をメインテーマとして、商品開発プロセスにおけるデザインの重要性や効果的な活用手法について、議論が展開されました。

【グループワークセッション】

 グループワークセッションでは、実際に参加者の皆様に自社の技術的な課題を体系的に整理いただくためのワークを行っていただきました。具体的には、製品開発における課題の整理と解決策検討に「フィッシュボーンダイアグラム(フィッシュボーンチャート)」(※下図ご参照)というフレームワークを使用しました。本フレームワークは「特性要因図」とも呼ばれ、結果である問題(特性)がどのようにしてもたらされたか(要因)を図式化するものです。自社の課題要因をカテゴリ別に整理することで、自社の技術的課題がどのような要因で発生したのかを分析し、解決の方向性を体系的に検討する際に役立てることができます。

 各グループにはファシリテーターが付き、参加者は個人ワークで自社の課題を書き出し、グループワークで深掘りする要因カテゴリを選定しました。その後、フィッシュボーンダイアグラムを用いて要因を深掘りし、最後にグループで結果を共有、解決策を検討・議論しました。参加者は、フレームワークを用いることで複雑な課題を構造的に捉え整理し、グループ内での議論を通して多様な視点を取り入れ、要因分析を深めていました。さらに、ファシリテーターからのフィードバックにより、課題解決に向けた気づきも得られた様子でした。

【交流会】

 交流会では、会場となったオープンイノベーションフィールド多摩(東京都中小企業振興公社)様およびファシリテーターとして参加いただいた多摩テクノプラザ(東京都立産業技術研究センター)様から、中小企業向けの支援内容や取組についてご紹介いただきました。
○オープンイノベーションフィールド多摩
 https://oif-tama.jp/
 主な支援内容:ものづくり相談の実施やプロトタイプラボの提供 等
○多摩テクノプラザ
 https://www.iri-tokyo.jp/about/organization/tama/
 主な支援内容:技術相談や依頼試験の実施 等

 その後、参加者同士で情報交換やネットワーキングの時間を設け、活発な交流が行われました。多摩イノベーションコミュニティの参加者間の更なる交流促進が期待されます。

【参加者の声】
ワークショップへの参加者からは
・「事業を進めるうえでのヒントをもらった」
・「複雑であった自社課題を整理する方法が分かった」
などの感想があったほか、今後のワークショップへの期待や意欲も寄せられました。
 
ワークショップ以外にも、多摩イノベーションエコシステム促進事業「多摩イノベーションコミュニティ」ではさまざまなイベントを開催しています。ご関心のある方、事業者様は是非ご入会ください!

ぜひ下記よりコミュニティへのご入会をお待ちしています。
コミュニティの入会概要と申し込みページ
https://tama-innovation-ecosystem.jp/community/
コミュニティで今後予定しているイベント
https://tama-innovation-ecosystem.jp/event/

当コミュニティの詳細や最新のイベント情報は
下記ページよりご確認ください