【令和7年度プロジェクト創出ワークショップ】第1回リバースピッチ 開催報告

地域課題解決に繋がる事業開発を促進させることを目的に、企業や自治体等が解決したい課題を発信し、その解決策を募る第1回リバースピッチをオープンイノベーションフィールド多摩国分寺館にて開催いたしました。
第1回は、多摩地域に所在する自治体3者と企業1社の計4者が共創案実現に向けたピッチを行いました。この報告では、当日のイベントの様子や参加者の皆様からのご意見を紹介します。
本事業のご説明
事務局より本事業の全体像及び今年度の取組についてご説明しました。
事業の一つの柱である多摩イノベーションコミュニティで今年度取り組んでいるイベントとして、3種類のワークショップについてご紹介しました。そのうちのひとつで、今回開催する「プロジェクト創出ワークショップ(リバースピッチ)」では、地域課題解決に取り組む大企業や自治体等が抱えている課題やニーズについてご紹介いただき、マーケットイン型のプロジェクト創出に繋げることを目的としています。

次に、ワークショップ等を通じて整理したビジネスアイデアの具現化に寄与する「ビジネスアイデア具現化支援」についてご説明しました。本取組では、多摩地域の課題解決に向けたビジネスアイデアを募集し、審査・選定後にビジネスアイデアの具現化に向けた個別支援、費用支援を実施します。

リバースピッチ
登壇4者より、各者の紹介と共創ニーズ、共創パートナーについてのご説明をいただいたのち、参加者からの質疑応答を行いました。
▼ピッチの様子はこちら
https://tama-innovation-ecosystem.jp/info/community/4858/
八王子市 拠点整備部 市街地整備課
「“トイレ環境づくり”からはじまる新しい”まちづくり”」
八王子市では、まちづくりの一環として「トイレ環境づくり」を位置づけ、あらゆる人々が安心快適に利用できる「使いたいと思えるトイレ環境」の実現を目指し、中心市街地の市有施設を起点に公共トイレ環境の改善を進めています。
本取組は「中心市街地公共トイレ環境づくり基本方針」に基づき、ユニバーサルデザインや防災・衛生面に配慮した機能性の向上に加え、新たなアプローチとして、個性豊かで魅力ある空間づくりや協働・共創につながる意識醸成にも取り組んでいます。これらの取組を通じて、回遊・滞留の場の確保と高質化を進めるとともに、行動範囲を制限されることのない社会の実現を目指しています。
八王子市では、トイレを活かした社会課題の解決や、地域全体で支え合い持続可能なトイレ環境を構築するための仕組みづくりなどを中心市街地から広げ、「八王子モデル」として市域全体や全国の同規模自治体への展開を推進してくれるパートナーを広く募集しています。

東久留米市
「新しい”道の駅”のカタチ、一緒に創りませんか?」
東久留米市では、地域活性化を目的として、当市のような都市郊外部においても設置可能な「次世代を担う都市郊外型道の駅」という新しい道の駅のカタチについて調査研究を進めています。
道の駅が都市郊外部に少ない現状から、このような地域に道の駅を設置するためには、道の駅自体の価値を更に高めるとともに、地域から受け入れられる施設でなければなりません。こうしたことから、地域活性化やシティプロモーション、防災拠点、特産品の創出などの道の駅が持つブランド力を最大限活用しつつも、最新テクノロジーを駆使し、道の駅の既存機能である「休憩機能」「情報発信機能」「地域連携機能」をさらに進化させるとともに、地域に向けた新たな機能を創出させ、都市郊外部の特性にマッチした新しい道の駅のカタチの創造を目標に掲げています。
東久留米市では、この次世代・都市郊外型道の駅の実現に向けてソリューションや革新的なアイデアをご提供いただける企業・団体を広く募集しています。

府中市 市民協働推進部 協働共創推進課
「『協働・共創の窓口』を活用した連携について」
府中市協働共創推進課では官民連携の役割を担い、地域課題の解決や街づくりを進める取組を推進しています。2014年に協働の取組を本格化させ、代表的な施策として「協働・共創の窓口」を設置しました。ここでは市民や団体からの提案を受け付け、地域課題を共有し、解決に向けた官民連携を促進する役割を果たしています。相談内容に応じて適切な担当課を紹介し、協働による支援を通じて具体的な課題解決を図っています。
また、次世代を担う子どもたちに社会貢献活動を体験する機会を提供し、意識の醸成を目指しており、サポート体制として予算の提供、体験活動の場の提供、広報ツールの活用などを整えています。
府中市では地域の課題解決に向けて、企業とともに「協働」することを重視しており、企業の皆様からの魅力的な提案を広く募集しています。

東京建物株式会社 まちづくり推進部 都市政策室 兼 FOOD&イノベーションシティ推進室
「多摩イノベーションエコシステム促進事業リバースピッチ~社会課題解決に向けたイノベーションの取り組み~」
東京建物株式会社は総合不動産デベロッパーとして、持続可能で豊かな社会の実現を目指し、オフィス、住宅、商業施設、都市再開発、地域活性化など多岐にわたる事業を展開しています。特に東京駅東側エリア(八重洲・日本橋・京橋)を中心に、社会課題解決に向けたイノベーションプロジェクトを推進し、地域社会と未来をつなぐ持続可能な価値創造に注力しています。
事業を通じて「社会価値創出」と「価値創造基盤」の観点から重要な社会課題を14個特定し、その中でも「ウェルビーイング」「脱炭素・循環型社会の推進」「ダイバーシティ・インクルージョン」を重点的に取り組んでいます。ウェルビーイングの向上を目指し、オフィスの価値創造や新しい気づきと楽しみを提供する空間づくりを進めるほか、脱炭素社会に向けてフードロス削減や地域との循環型経済の構築にも取り組んでいます。また、多様性を重視した働きやすい環境整備や、インバウンド需要に対応した多言語マップの提供、環境配慮型サービスの展開にも力を入れています。
同社は2027年までに「Regenerative City Tokyo構想」を掲げ、東京駅東側エリアを中心に、地域、社会、人々のウェルビーイングを向上させるプロジェクトを推進しています。本構想では、東京をロンドンやパリと並ぶ国際都市のロールモデルとすることを目指し、食や文化、ものづくりをアップデートする取り組みや意見交換の場となるコワーキングスペースの提供を行っています。このビジョンを実現するためのパートナーを広く募集しています。

交流会
最後に、登壇者と参加者、また参加者同士による交流会を実施しました。登壇した4者ごとにブースを設置し、参加者が登壇者に対して自社のソリューションの紹介や今後の共創に向けた具体的な議論が交わされました。
また、参加者の方々はホワイトボードに貼られた、名刺と事業内容を記載したコメントカードを参考に、関心がある他の参加者と名刺交換や自社の紹介等、各々交流され、大きな盛り上がりを見せました。

ご参加いただいた方の声を一部ご紹介いたします。
・とても刺激的なイベントでした。今後の事業連携先の発見をしたく、引き続き参加していきたいです。
・自社がどのような形で協働・協創に参加できるかを考えるきっかけになりました。
多くの方にご満足いただけるイベントとなりました。
本年度も多数のイベントを開催していきますので、ご関心のある方は是非ご入会ください!
ぜひ下記よりコミュニティへのご入会をお待ちしています。
コミュニティの入会概要と申し込みページ
https://tama-innovation-ecosystem.jp/community/
コミュニティで今後予定しているイベント
https://tama-innovation-ecosystem.jp/event/