健康・医療

脳の健康状態チェックから認知症早期予防介入までを支援する総合サービスの検証

株式会社CogSmart

プロジェクトチーム

  • 株式会社CogSmart
  • NTTコミュニケーションズ株式会社
  • 野村不動産ライフ&スポーツ株式会社

背景

多摩地域全体の高齢化率は東京都全体の数値と比べて高く、2040年には30%を超えると予想されています。 高齢者の加齢とともに認知症リスクは増加する一方、生活習慣の改善によってそのリスクを減らせることが近年明らかになっていますが、実際に人々の生活習慣改善に向けた行動変容を促し、かつ維持させることは、多くの自治体・民間事業者・医療機関のそれぞれにとって大きな課題といわれています。

取り組み内容

多摩地域の自治体(三鷹市福祉Laboどんぐり山※)の協力の下、地域の高齢者や認知症リスクが比較的高い働き世代に対し、日常生活での「認知症対策の気づき」から「実際にどうすれば認知症対策となるか」まで、様々な形でサービス展開を行います。

具体的には、電話による質問とAIを掛け合わせた簡便な脳の健康チェック、脳MRI画像のAI解析による脳の萎縮度チェック、スマートウォッチを用いた運動習慣の継続サポート、の3点のサービスを用いることで、気軽に脳の健康状態を把握し、生活習慣改善の予防介入へと行動変容を起こす仕組みの有効性・有用性を検証します。

(※)三鷹市が2023年12月に設置した施設。在宅医療・介護の推進に向けて、企業・大学等との協働研究や人財育成を行っています(指定管理者として(社福)三鷹市社会福祉事業団が運営)。

プロジェクトの取り組みの結果

地域の企業や自治体と連携し、40~74歳の運動習慣がない方を募集し、55人に参加して頂き実証研究を行いました。スマートウォッチ及びスマートフォンアプリ「BrainUp」を使用し運動介入を実施した結果、3か月の運動介入を終えた方の83%が設定した運動の「達成基準」をクリアし、介入前後での認知機能スコアの改善傾向が認められました。
また、実証参加者や、三鷹市を含む自治体や企業を対象に本サービスについてのアンケートやヒアリングを実施した結果、健康促進のニーズや今後の事業化に向けての連携可能性を確認することができました。
今回の実証参加者のボリューム層は40~50代であり本サービスのメインターゲットになり得る一方、60代以上の巻き込みも重要と考えられ、今後は企業向け事業の立上げを検討するとともに、自治体との連携拡大を実施し両ターゲットへのアプローチを進める予定です。

会社情報

会社名 株式会社CogSmart
設立 2019年10月
本社所在地 東京都中央区日本橋本町3丁目8−5 日本橋ライフサイエンスビル5 701号室
ウェブサイト https://www.cogsmartglobal.com/
事業内容 脳医学研究の成果を真摯に社会に送り出し、「認知症にならない健康脳づくり」「生涯健康脳」の社会的な普及を目指しています。