多摩イノベーションコミュニティ キックオフイベント開催報告 | 多摩イノベーションエコシステム促進事業
多摩イノベーションコミュニティ キックオフイベント開催報告

多摩イノベーションコミュニティ キックオフイベント開催報告

イベント開催報告

東京・多摩地域でイノベーションを起こし続ける好循環(エコシステム)の構築を目的とした多摩イノベーションコミュニティのキックオフイベントを、2022年10月7日(金)に武蔵野プレイス(武蔵野市)にて開催しました。多摩地域の課題・特徴に着目した取組や他地域における先行事例の取組についての講演やセッションを行いました。

本報告では、イベントの登壇者と各セッションの内容、ご参加者から寄せられたご意見をご紹介します。

【第1部 多摩地域における実証プロジェクトの取組】

「包括的オンライン医療相談サービス提供のための自治体との連携」
株式会社Kids Public 代表取締役 小児科医 橋本 直也氏

橋本氏の講演では、小児科・産婦人科の観点での多摩地域における問題解決に向けて、Kids Public社が実施するプロジェクト、また、プロジェクトの効果的な促進のための多摩地域の自治体(三鷹市、日野市)との連携についてのご講演をいただきました。

加えて、東京都との医療分野におけるDX推進実証実験や横浜市及び東京大学との産後うつ病に焦点をあてた実証事業などについてご紹介いただきました。

「都市型資源循環モデルの構築と食育の推進に向けた地域との連携」
NTT東日本 東京武蔵野支店 副支店長 兼 ビジネスイノベーション部長 百瀬 久清氏
株式会社ビオストック 代表取締役社長 熊谷 智孝氏

NTT東日本の百瀬氏からは、NTT東日本が提供するネットワークインフラや保有するアセット・技術力、また、地域密着した関係性を活かしたスマートシティの取組として、調布市での産学官民連携による地域課題の解決ソリューションや、NTT e-City Labo、また、都市型資源循環モデルの取組についてお話しいただきました。

ビオストックの熊谷氏からは、バイオガスプラントの提供による地域循環型エコシステム構築の取組や、都市型の循環型エコシステム実証の取組としてバイオガスプラントを利用した学校給食における調理残菜の利活用に関する調布市との取組をご説明いただきました。

パネルディスカッション

多摩地域の特徴として、産官学のプレイヤーが連携し、ボトムアップで提案がしやすい土壌やその提案を受ける側(自治体)のフットワークの軽さがあげられます。
ご登壇者から、「その地域の特徴を十分に活かし、企業単独では解決できないような地域課題を、本コミュニティの取組として解決していくべき」という意見をいただきました。
また、「他地域でも同様のコミュニティ形成をしているが、具体的な実装まで至れていない地域が多いので、多摩地域が先行事例となるように頑張ってほしい」との意見もありました。
その他に、スタートアップ等の企業が、自治体との連携を進める際には、「本コミュニティのような新たな取組に積極的に参加して実績を示していくことや、また、既存事業との住み分けを整理した上で、自治体の既存事業に対して負の影響はない旨を丁寧に伝えることが大切」との意見がありました。

【第2部 他地域の先行事例の取組】

「逆境を乗り越えた技術力と提案型企業への進化」
国本工業株式会社 代表取締役社長 国本 賢治氏

ものづくりを中心に発展してきました静岡県浜松市は、国内における地域のエコシステム形成の先行事例として注目されています。

国本工業株式会社の国本氏から、他地域での先行事例として、静岡県浜松市での自動車部品分野における技術革新及び自動化・無人化についての事例を紹介いただきました。また、SDGs実現に向けた企業としての注力項目及びそれに紐づく具体的な活動についてご講演いただきました。

対話セッション

 経営を行う上で、人と人が対面で会うことを大事にしており、本コミュニティのようなイベントで出会った方々と密に・継続的にコミュニケーションをすることで、最終的に成果につながるというお考えをご説明いただきました。具体的な事例として、展示会で自社新製品について議論になった大学教授と継続的な交流を行い、結果、地元大学との産学連携に至ったお話をいただきました。

また、当初は製品製造工程に関しての産学連携だけでしたが、当時課題であった離職率を下げるためにも大学との連携を有効に活用し、人材育成分野での産学連携の重要性についてもご説明いただきました。

最後に、SDGsへの取組姿勢は、背伸びではなく、自分たちができることから積み上げることが重要で、使っていない電気をこまめに消すことや、設備についた油を回収・濾過し、再利用していること等をご紹介いただきました。

【交流会】

プログラム開催後には、参加者同士の交流を深めることを目的に、スタンディング形式での交流会を開催しました。

【ご参加者の声】

「外部連携の方法や連携を通じた企業成長の軌跡についての話は、大変参考になった。」(中小企業)

「自治体や公的な機関との提携の進め方について知ることができた。」(スタートアップ)

「民間企業と自治体との取組について、多摩地域での今後の展開に期待している。」(大学生)

「多摩地域という物理的距離が近い企業との新規ビジネス検討の可能性を感じた。」(中小企業)

「現在起業を考えているが、多摩地域で起業することの魅力を改めて感じることができた。」(大学生)

多摩イノベーションコミュニティでは、多摩地域内外の多様な主体による交流や連携などに向けて、会員向けワークショップや公開イベントを予定しております。ぜひ下記よりコミュニティへのご入会をお待ちしております。

コミュニティの入会概要と申し込みページ
https://tama-innovation-ecosystem.jp/community/

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