中小製造業の業務改革に向けた多様な人材との連携サービスの検証

製造業において、近年需要が急増している少量多品種生産の工程においては、自動化が困難であり人手による作業が求められる工程が多く発生しています。こうした作業を担う社会的仕組み（作業のアウトソーシング等）ができておらず、生産効率が低下している企業もあります。
また、人口の集積する多摩地域には、柔軟な短時間労働等といった多様な働き方を求める人材が多く存在しています。

製造業に潜む定型作業を切り出し、様々な業態との連携により、中小製造業の生産効率の向上を目指します。また、製造業を担う人材の裾野を広げることで、強いものづくり社会への貢献へつなげます。
本実証では、製造業に潜む生産効率低下を招いている工程から作業を切り出し、地域の美容エステサロンや障害者サービス・生活訓練事業所と連携して、作業に関する受発注や、作業支援を実施できる仕組みの構築を検証します。

自社の生産ラインから4つの単純作業を切り出すとともに、連携事業者である障がい者支援施設や美容エステサロンの人材を活用し、作業担い手側のニーズを満たすことのできる事業スキームの検証を行いました。

担い手側の環境として、特にグループで作業を行うことで安心感のある作業環境を提供できることがわかり、また作業依頼側としても、社員に付加価値作業を実施する時間が増えることで生産性向上に寄与できることがわかりました。また、本取り組みに対する賛同者も、作業担い手側・作業依頼側双方に一定程度存在することがわかり、こうした賛同者を巻き込んだ取り組みに向けて活動を推進しています。