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イベント開催報告

Morning Pitch 第533回東京都「多摩イノベーションエコシステム促進事業」コラボ特集~多摩地域でのイノベーション創出への挑戦~開催報告

 ベンチャー企業と大企業の事業提携を生み出すことを目的としたピッチイベント「Morning Pitch」にて、2025年3月6日(木)に「多摩イノベーションエコシステム促進事業」とのコラボ特集が開催され、「多摩イノベーションコミュニティ」の会員5社が登壇しました。
 当日は大企業の新規事業担当者や投資家等、会場およびリモートあわせて175名の方が観覧されました。

この報告では、当日のイベントの様子を紹介します。

ピッチ①:あらゆるゴミから新たな価値を想像する「ゴミから感動をつくる」
fabula株式会社 代表取締役 町田 紘太氏

 fabula株式会社では、「ゴミから感動を作る」をビジョンに掲げ、食品廃棄物の回収を行い、 廃棄を素材に変えるサービスを提供しています。

ピッチでは、「食品廃棄物で作る新素材の研究開発・製造・販売・回収」と「あらゆる砂から建設材料を作る技術」の二つの事業の紹介がありました。また、乾燥、粉砕、熱圧縮成形などの技術面についての説明があり、「ゴミから感動を作る」というビジョンの共有がありました。さらに、石川酒造の酒粕を用いた多摩美術大学との協力事業についても紹介がありました。

質疑応答では、「技術がどのような食品廃棄物にも利用可能か」という質問に対し、「建材としての強度と感性的な付加価値の2点の特徴を挙げ、幅広い食品廃棄物に利用可能である」と回答がありました。また、「回収方法とコスト負担者」に関する質問に対しては、「業者ごとに契約する形で回収を行う」と回答がありました。さらに、「水分を吸収して劣化することがあるか」という質問に対しては、「原料次第で水耐性が変わる」と回答がありました。

◆リーディングプロジェクト 「多摩地域から排出された食品廃棄物を活用した新素材および製品の開発」
https://tama-innovation-ecosystem.jp/project/environmental/3344/

ピッチ②:文部科学省が推進する地域と学校の持続的な連携を支えるコミュニティスクール支援ツール「polyfit for CS」
polyfit株式会社 CEO 大薮 聡史氏

polyfit株式会社では、名簿の集計など面倒な作業は自動化し、業務効率を大幅に改善。データをクラウドに集約し、PTAの業務効率の改善を実現できるクラウドPTAソフトを提供しています。

ピッチでは、深刻な教職員の労働環境を紹介し、不登校児童生徒数の推移の説明がありました。また、自治体向けの「学校から地域を支える分野のソフトウェア」事業の紹介がありました。さらに、東京都狛江市教育委員会との連携事業についても説明がありました。

質疑応答では、「会社ならではの強み」について、「未来を見据えてプロダクトを開発する技術と優秀なチームメンバーである」と回答がありました。また、「児童生徒の個人情報の運用」については、「親の許可を取り、取得することが可能である」と回答がありました。

◆リーディングプロジェクト「地域住民及び事業者をスポットで学校現場に活用するシステム構築の検証」
https://tama-innovation-ecosystem.jp/project/education/3348/

ピッチ③:AI画像解析技術に基づき健康なうちからの海馬を測定予防行動につなげる脳検査「BrainSuite」
株式会社CogSmart 代表取締役社長 樋口 彰氏

株式会社CogSmartでは、海馬を意識したライフスタイルの実現をサポートし、「BrainSuite」と「BrainUp」二つのサービスを提供しています。

ピッチでは、海馬に関する説明の後、認知症予防の有無が加齢と海馬の萎縮レベルに影響すること、さらには、運動介入による海馬体積の増加についての説明がありました。また、Brain upが記憶力や血糖値などの改善に効果があることや、「海馬育ててみませんか」というキャッチフレーズ用いながら実施した、多摩地域でのイベント実績の紹介もありました。

質疑応答では、「うつ病への応用」に関する質問に対して、「うつは運動療法での効果が高いので、応用は可能である」と回答がありました。ただし、「現在はリソースが限られているので、うつ病ではなく、認知症、海馬育成に絞っているが、将来的に調達が増えればうつ病のサービスも検討したい」との補足がありました。

◆リーディングプロジェクト「脳の健康状態チェックから認知症早期予防介入までを支援する総合サービスの検証」
https://tama-innovation-ecosystem.jp/project/healthcare/3346/

ピッチ④:コピーやデザインなどが消費者へ与える印象を定量的に評価するWebサービス「感性AIアナリティクス」
感性AI株式会社 事業部チーフ 宮﨑 諒氏

感性AI株式会社では、電気通信大学坂本真樹研究室の研究をもとに開発された 「Hapina」サービスを提供し、五感で感じることをAIが可視化・印象を精緻に数値化することで定量評価や比較を可能にし、人々の共通理解を促進しています。

ピッチでは、京王電鉄と電気通信大学による大学発ベンチャーであることの紹介がありました。五感で感じたあいまいな感性をAIで定量化する事業について説明し、さらに、この技術がモノづくり分野とウェルネス分野に活用できることを説明し、京王電鉄新型車両2000系導入のユースケースの紹介がありました。最後には、IPビジネスや食品メーカーなどとの協業ニーズについて説明がありました。

質疑応答では、「どのような顧客から引き合いがあるのか」という質問に対して、「素材に関したものが直近の開発事例で、メンタル領域で実証実験も始まっている」「AIモデルを自社開発しているので、さまざまな領域で生かせる」と回答がありました。

ピッチ⑤:開発・運営管理・販売を簡易化DX導入の第一歩を後押しする「そのままDX」
codeless technology株式会社 代表取締役 猿谷 吉行氏

codeless technology株式会社では、稟議書・請求書・カルテなどの様々な書類の写真を撮って送るだけで、その書類と同じデザインのデータ入力フォームができるシステムサービス「そのままDX」を提供しています。

ピッチでは、まず日本におけるDXの課題について、時間と費用に着目すべきとの説明がありました。こうした課題意識の基「そのままDX」と名付けた簡単にDXを取り組めるサービスを生み出したとの紹介がありました。また、既に特許を取得し、青梅市役所での実証やシンニチ工業創造所での導入事例、住友商事とベトナムで展開している事業等、既に400社以上との事業実績がある旨の紹介がありました。

質疑応答では、「記載済みの帳票を取り込むニーズ」に関する質問に対して、「フォーマットの異なる請求書などを取り込むことへのニーズはある」と回答がありました。また、「OCRとの連携は検討しているが、異なるフォーマットの取組は負荷が高い。帳票をそろえるアプローチとして差別化できるのでは」との補足がありました。

◆リーディングプロジェクト「高齢者や外国人も安心して利用できる自治体サービスにおける申請書類のペーパーレス化の検証」
https://tama-innovation-ecosystem.jp/project/reform/3352/

イベント終了後も、会場では登壇企業と観覧企業の皆様による交流・意見交換がされており、新たな協業のきっかけとなりうるイベントでした。
 
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